いつもご覧いただきありがとうございます。
連日の大雪から急に気温が緩み
道路はザクザク・・・
当工房(と言っても自宅ですが)の前も、わだちが深く
昨日は車庫から出庫した際に埋まりました・・・
いつも配達に来てくれるクロネコヤマトのドライバーさんが
助けてくれました。さりげない優しさに感謝ですね。
さて
今日のテーマ
楽器の錆。
とくに金管楽器の錆について考察です。
上の写真。1枚目はチューバの2番抜差し管です。
錆の状態をはっきりさせるために脱脂したのち乾燥させて撮影しました。
バルブオイルなどで濡れている状態ですとハッキリわからないのですが
このぐらいの錆は通常の使用状態であると思われます。
まあこれは特にひどいですが・・・
こんな状況になると息の通りが悪くなるのは想像できますね。
2枚目は錆を落とした状態です。ある薬品を使って錆を落としています。
これはかなり良く落ちてくれたものですが、薬品を使わないと錆はおちません。
3~4枚目は学校備品のホルンのロータリーです。
回転が非常に悪くロータリーが止まる状態でしたので
薬品洗浄しました。
5~7枚目は、超高級チューバのロータリーです。あるチューバの先生から
ご依頼を受け、洗浄させていただきました。
管内の水洗いは頻繁にされているそうですが、どうしても錆は防げません。
余談ですが、ロータリーバルブ内の傷は水洗いされたときに使った国内メーカーの
清掃道具で付けてしまった傷です。
あれはあまり良い商品ではないですね。。。
これだけ傷をつけるのは楽器に良くないですから・・・
ブラスセーバーのブラシだと傷が付きにくいでしょうね
ブラシ自体に金属部品を使用していないので、比較的安心ですし
現在この商品以外は金属未使用の商品はありません。
ロータリーの分解はをご自分でやられるのはオススメしません。
話を戻しますが
ロータリー楽器の場合は、ロータリーバルブ、ロータリー押し蓋、ロータリーケース
を薬品洗浄します。3点セットで施工しないと動きの正常化は期待できません。
薬液は一般には販売していない真鍮用の洗浄液を使っています。
かなり高価です。
でもこれが一番良いですね。
硫酸や希塩酸を使っておられる方も多いですが、短時間でキレイに錆を落とす反面、金属を溶かしすぎるのであまり良くないでしょう。
と、普段からお世話になっている吹奏楽部副顧問の先生(専門は化学)がおっしゃってました。
錆を防ぐ方法は、いつもきれいに掃除する。毎回。
それしかありません。
楽器別講習会などで金管楽器のプロ奏者の手入れを見ていますと
演奏後は全部の抜差し管を外して、管の内部をガーゼでキレイに
丁寧に清掃しておられますね。時間もしっかりかけておられました。
薬品洗浄は、どこまでやるか
により値段が変わります。
チューバを漬け込む洗浄槽がないので、楽器全部の洗浄はユーフォニウムまで
お受けできます。
本格的に気合をいれて錆を落としたい方には
薬品洗浄はオススメです。
錆を落とさないまでも、洗剤でしっかり汚れを落とすだけでも
音色は変わるでしょうね。
お問い合わせ先から
メールをいただければ、お見積します。
次回はフェルト交換についての予定です。
気まぐれなので内容は変わるかもしれません。
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